エレクトーンとピアノ、どこが違うの? そんな疑問を解消したくはありませんか?
どちらとも鍵盤楽器で、とても素敵な楽器、それぞれの良さがあります。
そこでエレクトーンとピアノの特徴の違いをじっくり比較してみましょう。
エレクトーンは電子楽器の仲間
そもそも、エレクトーンとはどんな楽器なのか、まずはここからスタートです。
エレクトーンはピアノと同じ鍵盤楽器の仲間です。
鍵盤楽器と言えば、チェンバロ・ハープシコード・アコーディオン・ピアニカ・オルガンなどがあります。
でも、エレクトーンはこれらの鍵盤楽器とは似ているようでどこか違います。
エレクトーンはシンセサイザーやエレクトリックピアノと同じ電子楽器です。
当たり前ですが、鍵盤を鳴らしても電源をONにしないと音が鳴りません。
エレクトーンとピアノ、似ているようでどこが違う?
サスティニングの効果
ピアノ経験者に話を聞くと「エレクトーンもピアノも同じ鍵盤楽器だから簡単だよね。」そんな声もよく耳にします。
確かに同じ鍵盤楽器ですが、「ピアノにあってエレクトーンにないもの」があります。
それは、ピアノのボディの中央・下にある3本の金色のペダルです。
ピアノの3本の金色のペダルは、それぞれ異なる役割があります。
その中でもっともよく使うのは、右側のサスティニングペダルと呼ばれるペダルです。
ペダルを長く踏むほど、音が長く伸ばせる効果が得られます。
実は、ピアノのサスティニングペダルと同じ効果を持つ機能が、エレクトーンにもあります。
ピアノだとサスティニングペダルを足の指を使って踏みますが、エレクトーンでは右愛の膝の部分を右に押すことでその効果が得られます。
実際にエレクトーンでサスティンの効果を使うこともよくあるので、良い運動になりますよ。
鍵盤の構成の違い
エレクトーンとピアノの違いは、外観だけで誰でもすぐにわかります。
ピアノの鍵盤数は、アップライトピアノもグランドピアノも88鍵、見てわかる通り鍵盤は1段のみです。鍵盤が2段構成のピアノなんて、まずあり得ません。
実は昔の演奏会用のエレクトーンは鍵盤が3段構成のものが主流でした。
その後、どんどん機能が向上して、メモリーボタンが設置されてからは2段になりました。
エレクトーンの鍵盤は上鍵盤と下鍵盤で構成されており、鍵盤数はトータルで147鍵です。ただし、エレクトーンの機種によってはそれより少ない場合もあります。
ピアノには3本のペダルがあるけれど、エレクトーンのボディの下には複数の黒いペダルがあります。
この黒い鍵盤のことを「ベース」と呼び、古いエレクトーンだと音域が下の「ド」から1オクターブ上の「ド」までの13鍵です。
今のエレクトーンはかなり進化していて、ベースの鍵盤の音域は下の「ド」から1オクターブ上の「ソ」までの13鍵盤が主流です。
エレクトーンコンクールやプレーヤーのライブ使われる演奏会用のエレクトーンだと、外観も機能もさらに豊かです。ベースの鍵盤の音域はさらに広く、下の「ド」から2オクターブ上の「ド」までの25鍵です。
音が鳴る仕組みが違いすぎる!
ピアノとエレクトーンの決定的な違いは、音の出る仕組みです。
ピアノのフタを開けると、無数の弦が張られています。
ハンマーで叩くことによって音が鳴る、これがピアノの音の仕組みです。
とくにグランドピアノは重くて、ひとつひとつの音を鳴らすのも労力がいります。
その点、エレクトーンは電子楽器なので鍵盤がとても軽いですね。
これまで長年クラシックピアノ一筋だった人が、エレクトーンを習い始めると「鍵盤が軽すぎ~」という声も出てくるほどです。
エレクトーンの内部にはセンサーが設置されています。このセンサーを通して内蔵されたスピーカーに音が伝わって音を奏でる仕組みです。
音の強弱の表現が違う
ピアノの楽譜には「p」(ピアノ=弱く)、「mf」(メゾフォルテ=やや強く)と書かれています。音の強弱をピアノでは鍵盤の叩き方を弱く・強くします。
エレクトーンでは、ペダル鍵盤の前にエクスプレッションペダルがあります。
このエクスプレッションペダルを足の指で踏むと音のボリュームが強く出ます。
エクスプレッションペダルを足のかかとの方向に向けると、音のボリュームが弱くなる仕組みです。
エレクトーンでは、鍵盤の打鍵によって音の強弱をうまく表現することもできます。
これはまた後ほど詳しく説明することにしましょう。
エレクトーンは音色とリズムの種類が豊富
エレクトーンとピアノの決定的な違いは、音色とリズムの種類の豊富さです。
そして、1つ1つの音色やリズムにさまざまな効果を電子の力で表現することができます。
ピアノはピアノの音色のみですが、弾き方によって静かで優しい曲を表現したり、行進曲のような力強い演奏をすることもできます。
ここから先もエレクトーンの魅力をさらに掘り下げてお伝えするので乞うご期待!
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