エレクトーンの基本の弾き方の第一歩として、イニシャルタッチについて学んだところです。ここまではピアノ経験者なら簡単にクリアできたことでしょう。
なぜなら、イニシャルタッチはピアノの基本の奏法だからです。
しかし、エレクトーン独自の奏法・アフタータッチはピアノ経験者でもちょっと難しいです。
アフタータッチは、ピアノなど他の鍵盤楽器にはないエレクトーン独自の弾き方です。
そこで今回は、アフタータッチとイニュルタッチの奏法の違いをしっかりマスターしてもらおうと思います。
アフタータッチとイニシャルタッチ、どこが違う?
ここでちょっとおさらいしてみましょう。
イニシャルタッチとは、ピアノと同じように鍵盤を押した (叩いた) 瞬間の音の強さです。
もっとわかりやすく言えば、瞬間的な打鍵力で表現する音、それがイニシャルタッチです。
では、アフタータッチとは何なのか、指を鍵盤に下ろした後に鍵盤を下方向に強く押し続ける奏法です。
つまり、エレクトーンの鍵盤に指が触れた後に圧力をかけることで、強い音が出る仕組みです。
アフタータッチによる音色の効果と役割は?
アフタータッチを使うことによって、どんな音色の効果が出せるのでしょうか。
鍵盤に重みをかけることによって、その音色独自の深みが出ます。
アフタータッチのおもな役割は、その音色の響きを長く持続させること。
その音色らしい表現をすること。
アフタータッチができる楽器とできない楽器は?
エレクトーンには100種類以上の音色がありますが、どの音色を選んでもイニシャルタッチはできます。
しかし、アフタータッチが出来る音色は限られています。
アフタータッチの弾き方ができる音色は?
トランペット・トロンボーン・フルート・バイオリン・ホルン・ハーモニカ・クラリネット・サクスフォン(サックス)・ブラス・ストリングス・コズミック・コーラスなど
アフタータッチの弾き方ができない音色は?
ピアノ・ビブラフォン・ギターなど
これらの楽器は、1ド鍵盤を叩くと音が持続しない減衰音です。
減衰音の楽器には、アフタータッチをかけても効きません。
アフタータッチ・トレーニング
アフタータッチは頭で理解するのは難しいですね。
そこで、ここから先はいよいよ実践編、アフタータッチで楽器の音を表現してみましょう。
ステップ1

・上鍵盤でトランペットの音色を選びます。
トランペットの音色は、リードボイス1にあります。
リードボイス1以外の音色はすべて音量をMIN (音が出ない状態) に設定します。
トランペットの音色の音量をMAXに設定します。
・上鍵盤の1オクターブ上の「ド」の音を押さえます。
・最初は軽く触れる感じで、少しずつ指に圧力をかけていきます。
・最初に軽く触れた時よりも指に圧力を強くかけるほど、音に深みが感じられます。
これがアフタータッチの音色による効果です。
ステップ2
今度は、アフタータッチによる音色の表現で音の深みと強弱の変化を体感してみましょう。
・上鍵盤でトロンボーンの音色を選び、音量をMAXに設定します。
トロンボーンの音色は、リードボイス1、トランペットを選択して液晶画面から左下「Trombone1」です。
リードボイス1以外の上鍵盤の音色はすべてMINに設定します。
・上鍵盤の1オクターブ上の「ド」の音を静かに押さえます。
・少しずつ鍵盤に重みをかけて強く弾きます。
・鍵盤の圧力を少しずつ弱くします。
・静かに指を放します。
アフタータッチによる強弱の変化が感じられたでしょうか。
ステップ3
今度はチェロの音色で弾いてみましょう。
チェロはバイオリンと同じ弦楽器の仲間ですが、エレクトーンで弾くとてもリアルな音色です。
チェロの音色でアフタータッチの弾き方が出来たら100点満点です。

・リードボイス1からバイオリン」を押すと、液晶画面に数種類の音色が表示されます。
その中から「Cello」を選びます。
・上鍵盤の音色はリードボイス1以外はすべて音量をMINにして、リードボイス1の音量をMAXに設定します。
・「ソ」の鍵盤を静かに押します。
この時にイニシャルタッチを効かせないように注意しましょう。
・鍵盤を深く押さえて、音をできるだけ長く持続させます。
・少しずつ圧力を弱くして静かに指を放します。
チェロの音色でアフタータッチをかけると、トランペットやトロンボーンとはまた違った音の特徴があります。
トランペットやトロンボーンは金管楽器ですが、チェロは弦楽器ですね。
その違いがアフタータッチの弾き方でリアルに表現できます。
クラシックのコンサートでよく使われるチェロの音、どのように演奏するかご存知でしょうか。弓を弦にこすらせて演奏するのが弦楽器です。
チェロのアフタータッチの弾き方で、弓が現に触れる瞬間の音やこすれる時の音をリアルに表現できます。
これが上手にできるようになったら、アフタータッチの弾き方はしっかりマスターできています。
ステップ1・ステップ2について、今度は他の音色でも弾いてみましょう。
フルートやクラリネットなどの木管楽器だと、繊細な音色の響きになります。金管楽器と太くて力強い音色です。
音色の種類によって、指に圧をかけてからビブラートになったり、音が一直線になったり、音色の特徴・効果にも違いがあります。
アフタータッチをよりリアルに表現するには?
アフタータッチの弾き方をリアルに表現するには、いろんな楽器の音色の特徴を知ることです。バイオリンやチェロの特徴を知りたいなら、クラシック音楽を聴くと良いでしょう。
トランペットやトロンボーンの特徴を知るには、ジャズやブラスバンドの音楽を聴くと良いですね。
楽器の特徴を知ることで、それに見合うアフタータッチの表現がリアルに出来るようになります。その楽器らしさを表現できるのがエレクトーンのすごいところです。
難しい曲を弾けない人でも、アフタータッチで1つの音を長く伸ばしてリアルに表現できたら「すごく上手!」と褒められますよ。
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